IT業界ならではの働き方の一つであるフリーランスと、会社員の大きな違いの一つが、年収だ。同じエンジニアでも、会社員に比べてフリーランスの方が年収が高くなる傾向がある。
同じ仕事に取り組んでいるにも関わらず、収入に違いが出る大きな理由は、報酬制度に違いがあるためだ。
企業と雇用契約を結んでいる会社員の給料は、あらかじめ決められている。IT業界は大半が仕事の成果で評価される実力主義と言われているが、従業員全員に賃金を支給しなくてはならない以上、限度があるのは否めない。
一方でフリーランスの場合、仕事の受注から契約に至るまで、全て自分で行う形になる。クライアントが求める以上の成果を出せる実力があれば強気に交渉し、高い報酬を得ることも可能だ。契約で決められている会社員のように報酬に上限はないので、平均を大きく上回る1000万円近い収入を稼ぐフリーエンジニアもいる。
このように、自分の努力次第で収入を増やせるフリーエンジニアに魅力を感じ、会社員から転身する人も少なくない。
とはいえ、全てのフリーランスが成功を手にしているわけではなく、途中で挫折する人も多いのが実情だ。
個人の実力がそのまま収入に反映されるので、プライベートな時間を使ってスキルアップをするなどして努力を続けていかなければ、成功にはつながらない。就業時間も含めて自由な判断で仕事ができるからこそ、自分に厳しくする必要がある。
フリーエンジニアへの転身を考える人は、見切り発車で行動して後悔をしないよう、適性があるか冷静に見極めることが大切だ。